鉄道模型車輌色「スプレー式塗料」

お問合せ内容、Q&A   

1. Q…缶に「エナメル系」の表示があるが、「アクリル系」でないのか?
  A…塗料系の表示として、顔料(色)が入っている塗料を「エナメル系」、
    入っていない塗料を(ツヤあり、ツヤ消しクリア)「クリア系」と呼んでおり、
    そのため、「エナメル系」としております。
    いわゆる模型業界での「エナメル系(石油系)」とは異なります。
    この「鉄道模型車輌色」は、成分表示にあるとおり、「アクリル樹脂塗料」となります。

2. Q…他社メーカーの塗り重ねの相性はどうか?
  A…試作色段階での弊社テストでは、グリーンマックス様製品の上塗り、
    弊社製品への上塗りテストを行いました。
    充分な乾燥時間を得て行った結果、問題ございませんでしたが、
    その保証は弊社では負いかねますので、充分にテストを行い、本塗装をお願いいたします。
    なお、その他のメーカー様のテストは現在のところ行っておりません。

3. Q…真鍮製モデルの塗装は?
  A…他の塗料と同様に、下地処理が必要となります。
    プライマー等の吹付け作業の後、充分に乾燥した後に、本塗装を行って下さい。
    弊社テストでは、「鉄道模型車輌色」の製造元のアサヒペン社の
    非鉄金属用メタルプライマーを使用いたしました。

4. Q…他の塗料と比較して、乾燥時間が長く思えるが?
  A…第2石油類の塗料のため、第1石油類より引火点が低く、(揮発性が低い)設計したためです。
    そのため、乾燥時間が通常のホビー用の塗料と比較して長くなっております。
    前記いたしましたが、重ね塗りの場合は、充分に乾燥した上で行って下さい。
    なお、表示は半硬化時間の表示であり、完全硬化は厚塗り場合等、
    缶の説明書きのとおり、2-3日要します。
    例えば、塗装面に触れて乾燥したように思えても、車輌をプラケースや紙箱に入れて
    持ち運んだりした場合に、未完全硬化状態では、その振動でケースとの摩擦で、
    塗装面が擦れてキズが付くようなことが発生いたします。

5. Q…ノズル穴の径は、通常のホビー用スプレー缶と比較してどうか?
  A…試作色段階でのいろいろと試した結果で、このノズルといたしました。
    径については、1/100ミリまでの計測は行っておりませんが、
    1/10ミリ単位では、他のメーカー様のノズル径と同一です。

6. Q…マスキングテープを使用した際に、塗装面が荒れてしまった。
  A…試作色段階で、「あさま」を塗装する際には、当然ながら3色塗りとなることから、
    マスキング作業が必要となりました。(このホームページ掲載)
    最初に「あさまベースグレー」を吹付け、表面が乾燥しているように思えた段階で、
    マスキングテープを使用し、2色目の「あさまフォギーグレー」を吹付け、
    その塗装面が未だ乾燥する前にテープを剥がしたところ、硬化していないため
    「あさまベースグレー」面が荒れるということが発生しております。
    このことから、塗装面に触れて乾燥しているように思えても、
    完全硬化していない結果からとなります。
    充分に乾燥した上で、マスキングした場合にはそのような問題は発生しておりません。
    また、テープを剥がすタイミングは、半硬化の段階の方が、
    塗り分け線あたりのケバもたたずに良いと思われます。

7.Q…アサヒペン社のクリエイティブカラーがベースと思われますが、耐熱性はいかがなものでしょうか?
    クリエイティブカラーは三十数度で軟化してしまうので心配です。
 A…クリエイティブカラーがベースです。
    耐熱性にそのものについては、屋外でも使用できる仕様になっております。
    弊社においての発売前の他社製品との耐熱性テストでは、16番 国内インジェクション
    成形製品(プラ製品)の塗料を落とさずに、弊社、および他社スプレーを吹き、(2-3度吹き)
    1週間程度乾燥、その後、電気ストーブ(800W)の前に、30センチ程度離し、その模型を置き、
    どの程度時間が軟化するか試したところ、数分程度では問題ありませんでしたが、
    5分を超えると、弊社他2社の塗料も、つまようじで塗料が簡単に削れる状況になりました。
    また、7分程度になると、ボディ自体が熱により変形をはじめたため、
    火災の危険性もありますので止めました。
    つきましては特に、他社製品と遜色はないものと思われます。
    なお、同様のテストは本来の鉄道模型車輛色(スプレー式塗料)の使用方法でないため
    行わないようお願いいたします。
    万が一、火災等が発生した場合において、一切の責任を持ちません。 
    なお、数々のテストで、軟化する要素としてあるのは、温度とも関係があるのかとは思いますが、
    スプレーのキャップにタッチアップをしようと塗料を吹いて、そのままのキャップを拭かないで、
    本体にキャップをして、1週間程度経過しても、噴射した量によりますが、
    なかなか乾燥しないものです。風通しが悪いためと思われます。
    また、塗り重ねと塗り重ねと時間が充分でなく、塗り重ねが極厚いと、
    完全乾燥されないままとなります。
    模型自体を車のダッシュボードに放置する、家の窓際にそのまま置くという環境は当然作らない
    ことと思いますが、極端な条件では模型そのものに影響が発生することは言えるかと思います。
    なお、アサヒペン社では、80度の耐熱性はあるとしております。
    その前に、プラ製品であれば、素材が溶けてしまいますね。

8.Q…塗装面に塗料が光る感じくらいまで吹いた。
    夏だったので10分程度で2回目を吹き、表面は乾いているような感じがして、
    塗装面に触ったらツメの跡が残った。
 A…厚塗り、乾燥時間が短いためと思われます。
    弊社のスプレーに限らず、さらに揮発性が高い塗料の場合でも同様なことが起きます。
    説明書の既述のとおり、通常の塗装の場合でも完全硬化に2-3日掛るとしております。

9.Q…塗装後乾燥させ、極薄い紙に包んで保管したり、発泡スチロールの元箱に入れた。
    それにもかかわらず、塗料が付着した。
 A…8と同様に乾燥時間が短いと思われます。
    真鍮製の完成品モデルのメーカーでは、塗装後、出荷まで約1ヵ月はそのままの状態にしておき、
    さらに発売後も、できれば1カ月は元箱に入れておかないで欲しいとのことを言われております。
    やはり塗装した当日や翌日等の乾燥後短期間での保存箱への収納は、控えた方が良いでしょう。
    発泡スチロールにそのままですと、間違いなく、元外箱等と「擦れる」ことが発生します。
    これと言った決め手は、箱から出して保存ということになります。

10.Q…9と一緒にデカール貼付車輌の保存方法はとの質問があり、
    偶然にも担当者のひとりがデカール貼付の16番メーカー完成品車輌を所有していたもので、
    塗装とは関係ありませんでしたが、経験よりですが、和紙のような紙の場合は、
    元箱に保存しているうちに塗装面が紙にぴったりと張りついてしまう場合があり、
    水デカールでない場合は、綿棒にきれいな水を浸してその塗装面を拭くと、
    紙を取ることができました。デカール自体問題はありませんでした。
    それで紙でなく何か無いかなで、もう2年近く使用しておりますが、
    モデルスイモン様で発売されているハイテククロスという化学繊維となりますが、
    付着は極めて少なくなりました。
    また和紙のような紙も、正直、光沢がある方と、ない方のどちらに包むのかも、
    未だかつて不明ですが、単なる塗装の車輌にはこれを利用しております。
    文房具店で、1枚40円で購入してます。(A1サイズ) 
    保管方法のやはり一番は、地震の影響も受けず、直射日光も当らず、ある程度風通しもよく、
    ほこりの発生もない、ケース内ということになるでしょう。
    蛍光灯下でも塗装面が変色します。
    時々、公式側非公式側と向きを換えてあげることも必要となるでしょう。

11Q…通称 レジン製の塗装については、
  A…通称 レジン製品の塗装については、塗装目的物の素材に入っていないことから、
    テストを行っておりませんので、対応の可否についてはご返答いたしかねます。