軍番号について

第2次世界大戦での敗戦によって、日米講和条約発効直前の昭和27年3月31日まで、日本の鉄道は
連合軍の第3鉄道輸送司令部(米軍:MRS)の管理下におかれる事となり、連合軍が必要とする各種
輸送のため、車両の接収を行いました。
その際にカタカナの読めない欧米人にとっては、番号が同一で同じに読めてしまう車両(スイテ381・
マイネ381・スシ381等)が存在するので混乱が生じた為、連合軍独自の番号を設定し、標記としては
従来のカタカナは残し(編成組成上、重量記号が必須であったため)番号は上記の番号(軍番号)に
書き換えることになりました。
また、各車両に個別の固有名称(米国の地名や人名等)も設定し、軍名称と呼ばれていました。
これら軍番号や軍名称については途中で変更されるなど複雑な点も多く、研究されている方も多く
いらっしゃいますが、ここでは軍番号の区分について簡単にまとめた一覧表を掲載いたします。
 
 

軍番号
(番台)
車     種 代表形式(省形式)
※これら以外にも多数存在
する場合があります。
日本での種別 連合軍での呼称
700 区分軍用客車 Partitioned car スロハ32
800 雑客車 Miscellaneous ホミ800
900 軍用運搬車 Passenger car for weasel チホニ900
1000 区分室寝台車(寝台数20) 20 Berth Compartment sleeper マイネ37
1100 区分室寝台車(寝台数18) 18 Berth Compartment sleeper マイネフ37
1200 区分室寝台車(寝台数16) 16 Berth Compartment sleeper マイネ38・マイネフ38
1300 合造寝台車 Combination sleeper マイロネ38・マイロネフ37
1400 普通寝台車(寝台数28) 28 Berth Standard sleeper マロネ37
1500 普通寝台車(寝台数24) 24 Berth Standard sleeper マロネフ37
1600 寝台座席合造車 Combination standard sleeper & coach マロネロ37
1700 特別車 Special car スイテ38・オイネ31
1800 軍団長車 Corps commander's car スイネ30
1900 地区司令官車 Superintendent's car スイネ32
2000 簡易食堂車 Restaurant car スシ31・スシ39
2100 展望車 Observation car スイテ37
2200 食堂車 Dining car スシ37・スシ38
2300 2等車 2nd class coach スロ33・オロ40
2400 3等車 3nd class coach スハ32・オハフ33
2500 座席荷物合造車 Combination coach & baggage スロニ31
2600 2・3等車 2nd & 3nd class coach スロハ31・スロハ32
2700 酒保車・販売車 P.X.car:Commissary car オミ35・ホミ800
2800 クラブ車・巡察車 Club lounge car:Patrol car オイ31
2900 病院車 Hospital car スヘ31・マロネ37
2950 衛星車 Laboratory car オミ45
3000 荷物車 baggage car スニ30・マニ31
3100 ラジオ車 Radio car スミ30・スミ31
3150 事務車 Administration car スミ32
3200 郵便車 Mail car スニ30・マニ31
3300 部隊料理車 Troop mess car オシ33・ホシ860
3400 簡易寝台車 Troop sleeper スハネ32・マハネ37
3500 暖房車 Heater car スヌ6850


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